氷を壊す⁉「break the ice」【英語イディオム学習帳】

イディオムは、日常生活の中で鮮やかに感情や状況を表現します。この連載では、そうした表現が「どんな意味で」「どんな場面で」使われるのかを、英語学習者の視点で整理していきます。今回取り上げる表現は「break the ice」です。

氷を壊す⁉break the iceの本当の意味は?

「break the ice」というフレーズは、文字通りには「氷を壊す」という意味です。しかし、イディオムとしては「場の緊張をほぐす」、「打ち解けた雰囲気にする」、「会話のきっかけを作る」という意味で使われます。

この表現は、凍った川や水路で、船が進めるように氷を割って道を開く様子に由来するとされています。そこから、「困難な状況で最初の一歩を踏み出す」「他の人が続きやすいようにきっかけを作る」という比喩的な意味で使われるようになりました。現在では、「初対面の人同士の緊張やぎこちなさを和らげ、会話を始めやすくする」、という意味で広く使われています。

例えば、初対面の相手と話す場面や、会議・パーティーなどで会話を始めるときにこの表現はよく使われます。沈黙や緊張を和らげて、自然なコミュニケーションを始めるイメージを持つ表現です。

break the ice が使われる場面

break the ice は、初対面の人が集まる場面や、緊張感のある雰囲気を和らげたいときによく使われます。

新しいクラスで自己紹介をするときや、会議の冒頭で軽い雑談を交わすとき、あるいはパーティーで誰も話し始めないようなときに、「誰かが場を和ませる一言を言う」ことはまさにこの表現に当てはまります。

また、同様にこうした場面で緊張をほぐすために行う簡単な質問やゲーム、自己紹介などは、名詞でicebreakerと呼ばれることもあります。

例文紹介

では、break the ice の用を見てみましょう。

He told a joke to break the ice at the meeting.
彼は会議の場を和ませるために冗談を言った。

Playing a simple game helped everyone break the ice.
簡単なゲームのおかげで、みんな打ち解けることができた。

break the ice に似た表現

break the ice 以外にも、「場を和ませる」「会話を始める」といった状況を表す表現がありますので、いくつか紹介します。それぞれ少しずつニュアンスが異なります。

  • start a conversation(会話を始める)
    単純に「会話を始める」という意味の表現です。break the ice のような「緊張をほぐす」というニュアンスは必ずしも含まれません。

  • loosen up(リラックスする、緊張をほぐす)
    人が緊張を解いてリラックスすることを表します。会話や雰囲気だけでなく、人の態度についても使われます。

  • make small talk(世間話をする)
    天気や趣味などについて軽く雑談をすることを指します。初対面の相手との距離を縮めるためによく使われます。

  • get the ball rolling(物事を始める、きっかけを作る)
    会話だけでなく、会議やプロジェクトなどで「まず動き出す」という意味で使われます。

ice を使った慣用表現

break the ice のように、ice を含む英語表現はいくつかあります。ここでは、日常会話でも比較的見かけやすいイディオムを紹介します。それぞれ意味や使われ方が少し異なります。

  • on thin ice(危うい状況にある)
    薄い氷の上に立っているイメージから、「失敗しそうな危険な状況」や「立場が危うい状態」を意味します。学校や職場で問題を起こした人について使われることもあります。

  • put ~ on ice(~を保留にする)
    物事を「冷やして保存する」イメージから、「計画や話し合いを一時中断する」という意味で使われます。ビジネスシーンでも比較的よく使われる表現です。

まとめ

break the ice は、「場の緊張をほぐす」「会話のきっかけを作る」という意味で使われる表現です。凍った海の氷を砕いて道を切り開く様子が由来になっており、人間関係のぎこちなさを和らげるイメージにつながっています。

初対面の会話や会議、パーティーなど、さまざまな場面で使われる便利なイディオムです。英語で自然なコミュニケーションを取るためにも、例文とあわせて覚えておくと役立つでしょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

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