「金木犀(キンモクセイ)」は英語でなんて言う?あの甘い香りの表し方も紹介

秋の道を歩いていると、どこからともなく甘い香りがする。辺りを見回して、オレンジ色の小さな花を見つけ、「あ、キンモクセイだ」と気付く。姿を見るより先に香りで存在を知らせてくれる花です。では、キンモクセイは英語でなんと言うのでしょうか。名前だけでなく、あの独特の香りを英語で伝える表現も見ていきましょう。

「キンモクセイ」は英語でなんて言う?

キンモクセイは、英語ではosmanthus(オスマンサス)と呼ばれます。

  • I can smell osmanthus in the air.
    キンモクセイの香りがします。

ただし、osmanthusはモクセイ属全体を指す名前でもあります。

日本で「キンモクセイ」と呼ばれている植物は、植物分類ではOsmanthus fragrans var. aurantiacusとされます。小さなオレンジ色の花を付け、強い香りを放つ常緑樹です。

Osmanthus fragransには、fragrant olive、sweet osmanthus、tea olive、fragrant tea oliveなどの英語名もあります。

  • The fragrant olive is blooming in the garden.
    庭でモクセイの花が咲いています。

  • Sweet osmanthus has a strong, pleasant fragrance.
    モクセイには強く心地よい香りがあります。

fragrant oliveにはoliveと入っていますが、私たちが実を食べるオリーブそのものではありません。どちらもモクセイ科の植物です。

なお、Osmanthusという名前は、ギリシャ語で「香り」を意味するosmeと、「花」を意味するanthosに由来します。

名前そのものが「香る花」。

実物を知っていると、なるほどと思える名前です。

osmanthusを説明するときは香りも一緒に

日本では「キンモクセイ」と聞けば、あの甘い香りを思い浮かべる人も多いでしょう。

英語でosmanthusについて話すときも、名前だけでなく、花の色や香りを一言添えると、どんな植物なのかがぐっと伝わりやすくなります。

  • Osmanthus is an evergreen tree with tiny orange flowers and a sweet, fruity fragrance.
    キンモクセイは、小さなオレンジ色の花を付ける、甘くフルーティーな香りの常緑樹です。

  • It has a sweet, apricot-like scent.
    甘い、アンズのような香りがします。

「小さなオレンジ色の花」「甘い香り」「秋に咲く」。このあたりを添えれば、osmanthusという単語だけを伝えるより、ずっとイメージしてもらいやすくなります。

あの甘い香りは英語でどう表す?

キンモクセイの話をするなら、むしろ花の名前より「香り」をどう表すかの方が使う機会は多いかもしれません。

まず覚えやすいのがfragrantです。「よい香りのする」「芳香のある」という意味です。

  • Osmanthus flowers are highly fragrant.
    キンモクセイの花はとても香りが強いです。

より日常的に「甘い香りがする」と言うなら、sweet-smellingも分かりやすい表現です。

  • These tiny flowers are surprisingly sweet-smelling.
    この小さな花は、驚くほど甘い香りがします。

花らしい香りならfloral。

  • It has a soft, floral scent.
    やわらかな花の香りがします。

果物を思わせる香りなら、fruityが使えます。

  • The fragrance is sweet and slightly fruity.
    甘く、少しフルーティーな香りです。

さらに具体的に言うなら、キンモクセイの香りはアンズに例えられることがあります。

  • The flowers have an apricot-like fragrance.
    花にはアンズのような香りがあります。

「甘い香り」と一言で済ませてもよいのですが、sweet、floral、fruity、apricot-likeと少しずつ言葉を足していくと、香りの輪郭が見えてきます。

香りは目に見えないので、英語で説明しようとすると、意外と語彙力を試されます。

scent、fragrance、aromaはどう違う?

香りを表す名詞にもいくつかあります。

まず使いやすいのがscentです。「香り」「におい」を広く表せます。

  • I love the scent of osmanthus.
    キンモクセイの香りが大好きです。

fragranceは、特に花や香水などの心地よい香りを表すときによく使われます。

  • The flowers have a lovely fragrance.
    その花にはすてきな香りがあります。

aromaも「香り」ですが、コーヒーや料理、飲み物などについてよく使われる語です。花の香りについて使うこともできますが、キンモクセイならscentやfragranceを覚えておけば、まず困りません。

例えば、道を歩いていてふと香りに気付いたなら、こんなふうに言えます。

  • I suddenly caught the scent of osmanthus on my way home.
    家に帰る途中、ふとキンモクセイの香りがしました。

この感じ、日本の秋にはなかなかよくあります。

「キンモクセイの香りが漂う」は英語で?

キンモクセイは、木のすぐそばにいなくても香ってくることがあります。

そんな「香りが漂う」様子を表すときに使えるのが、waft through the airです。

waftには、香りや煙などが空気に乗って漂う、という意味があります。

  • The scent of osmanthus wafted through the air.
    キンモクセイの香りが辺りに漂っていました。

もう少しシンプルに、fill the airを使うこともできます。

  • The sweet fragrance of osmanthus fills the air.
    キンモクセイの甘い香りが辺りに満ちています。

「どこから香っているんだろう」と木を探して歩いた経験がある人には、こちらの文も使えそうです。

  • You can smell the osmanthus before you see the flowers.
    花を見つける前に、キンモクセイの香りに気付きます。

姿より先に香りが届く。キンモクセイらしさをかなりよく表した一文ではないでしょうか。

キンモクセイを英語で説明してみよう

海外の人に「キンモクセイってどんな花?」と聞かれたら、難しく説明する必要はありません。

例えば、こんなふうに言えます。

Osmanthus is an evergreen tree with tiny orange flowers. The flowers have a strong, sweet fragrance that is often compared to apricots. In Japan, the scent is closely associated with autumn.
キンモクセイは、小さなオレンジ色の花を付ける常緑樹です。花には強く甘い香りがあり、アンズの香りに例えられることがあります。日本では、その香りは秋を感じさせるものとして親しまれています。

もう少し短くするなら、これでも十分です。

Osmanthus is a fragrant evergreen tree with tiny orange flowers that bloom in autumn in Japan.
キンモクセイは、日本で秋に小さなオレンジ色の花を咲かせる、香りのよい常緑樹です。

植物について詳しく説明するのでなければ、「小さなオレンジ色の花」「秋」「甘い香り」という三つが伝われば、まずは十分でしょう。

お茶や香りの世界でも見かけるosmanthus

osmanthusという言葉は、植物の名前だけでなく、お茶やお菓子、香りに関する商品などでも見かけます。

Osmanthus fragransの花は、古くからお茶や菓子などの香り付けにも使われてきました。

  • Have you ever tried osmanthus tea?
    キンモクセイのお茶を飲んだことがありますか?

  • This tea has a delicate osmanthus fragrance.
    このお茶には繊細なキンモクセイの香りがあります。

香水などでは、noteという言葉を使って香りの要素を表すことがあります。

  • This perfume has a soft osmanthus note.
    この香水には、やわらかなキンモクセイの香りがあります。

osmanthusという単語を初めて見たのが、花の図鑑ではなく、お茶や香水の商品名だったという人もいるかもしれません。

花の名前としては少し見慣れなくても、意外なところで出会う単語です。

「キンモクセイ」の英語表現まとめ

キンモクセイについて英語で話すときは、花の名前だけでなく、香りを表す言葉も一緒に覚えておくと便利です。

日本語英語表現
キンモクセイ、モクセイ属osmanthus
Osmanthus fragransの英語名fragrant olive、sweet osmanthus、tea olive
香りのよいfragrant
甘い香りのするsweet-smelling
花のような香りfloral
果物のような香りfruity
アンズのような香りapricot-like
香りscent、fragrance
香りが空気中を漂うwaft through the air

キンモクセイを英語で紹介するときは、osmanthusという名前だけでなく、「小さなオレンジ色の花」「甘くフルーティーな香り」と説明すると、ぐっと伝わりやすくなります。

秋になって、道のどこかからあの香りがしてきたら、今年は少しだけ立ち止まってみてください。

そして木を探しながら、The scent of osmanthus is in the air. と英語にしてみるのもよさそうです。

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ENGLISH JOURNAL編集部
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※2023年10月21日公開、2026年9月28日更新

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