ネイティブが使う・海外ドラマ頻出!3つのしゃべり出しパターン【You can/I wanna/I’m gonna+動詞の原形】

英語のスピーキングにおいて重要な、文章の骨格となる「しゃべり出しパターン」について深掘りする連載。今回は、「You can + 動詞の原形」「I wanna + 動詞の原形」「 I’m gonna + 動詞の原形」の3パターンを取り上げます。引き続き教えてくれるのは、『英会話は3週間だけ続けなさい』(共著:名郷根 修、リノ)著者で英語講師のリノさんです!

しゃべり出しパターン①「You can + 動詞の原形」|相手に許可を与える表現

英語の文章の骨格となる「しゃべり出しパターン」について詳しくお届けしているこの連載。初回は「Can you+動詞の原形 ?」に触れ、前回は「「I have + 名詞」と「Can I + 動詞の原形 ?」について具体的に見てきました。

そして回も引き続き、また別のしゃべり出しパターン3つについて見ていきます。

まず1つ目は、「You can + 動詞の原形」という表現を使いこなせるようになりましょう。「あなたは<動詞の原形>できるよ」という意味で、相手に許可を与えるときに使えます。

高校英語では「You may + 動詞の原形」で「<動詞の原形>してもいいよ」だと習ったかもしれませんが、日常会話だと「You can+動詞の原形」の方がよく使われます。

というのも、「You may + 動詞の原形」には、時に“上から目線で許可するイメージ”があるからです。そのため、日常会話では「You can + 動詞の原形」を使うのが無難です。

例えば、以下の文章を英語に訳してみましょう。

① 帰ってもいいよ。
② タクシーに乗ってもいいよ。
③ それあげるよ。

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アウトプットできましたか?間違っていても大丈夫です。自分の知っている表現を使って口に出す練習をすることが大事です。

以下に解答の1つを示します。

You can leave.
You can take a taxi.
You can have it.

③の You can have it. には戸惑った方が多いかもしれませんね。「あげるってことは『I give you this.』なのでは?」と思ったのではないでしょうか。しかし、ここで give you this を使うと、少し直接的で不自然になり過ぎてしまいます。

ネイティブなら You can have it. と言うことが多く、この表現の方がとても自然なのです。

このように、相手に何か許可を与えるときは、「You can + 動詞の原形」を使うことができますので、覚えて使ってみましょう!


しゃべり出しパターン②「I wanna + 動詞の原形」|自分の希望を伝える表現

続いて2つ目のしゃべり出しパターン、「I wanna + 動詞の原形」について見ていきましょう。「<動詞の原形>したい」という意味で、自分の希望や願望を表すときに使います。

実はこの表現は、「I want to + 動詞の原形(<動詞の原形>したい)」というフレーズの省略形。「I want to + 動詞の原形」であれば、学校で習ったという方も多いですよね。

このフレーズは want と to がつながり、徐々に wanna(ワナ)へと変わっていきました。とてもカジュアルでフレンドリーなフレーズです。海外ドラマでも非常によく聞くフレーズなので、ぜひ使いこなせるようになっていきましょう!

それでは、以下の文章を英語に訳してみてください。

① それを見たい。
② これを食べたい。
③ 何か新しいことを始めたい。

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アウトプットできたでしょうか?それぞれ回答を見ていきましょう。

I wanna see it.
I wanna eat this.
I wanna start something new.

このように、「I wanna + 動詞の原形」という1つのフレーズを使えば、多くの文章を作ることができます。

③の I wanna start something new. について、「new something じゃないの?」と思って戸惑った方もいるかもしれません。

実は、something / anything / nothing / everything のような代名詞は、後ろから修飾するのが普通なんです。つまり、「新しい何か」を訳す場合、new something ではなく something newとなります。

something / anything / nothing / everything を前に置いて、後ろから修飾する ― これはとても大事な文法事項なので合わせて覚えておきましょう。他の例としては、anything useful(何か役立つもの)、everything important(重要な全てのこと)などがあります。

しゃべり出しパターン③「I’m gonna + 動詞の原形」|これからの予定を話す表現

では最後、3つ目のしゃべり出しパターンである「I’m gonna + 動詞の原形」について見ていきましょう。「<動詞の原形>するつもりだ」という意味で、自分のこれからの予定を表すときに使います。

これは「I’m going to + 動詞の原形(<動詞の原形>するつもりだ)」というフレーズの省略形です。先ほどの「wanna」と同様に、going と to がつながり、徐々に gonna(ガナ)へと変わりました。友達や家族間で使われることが多い、とてもカジュアルなフレーズです。これも海外ドラマで必ずと言っていいほど出てくるフレーズですので、ぜひ使いこなせるようになっていきましょう!

では、以下の文を英語に訳してみてください。

① コーヒーを入れるつもりだ。
② イタリアにいくつもりだ。
③ 荷物をまとめるつもりだ。

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   ↓
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アウトプットできたでしょうか。それぞれ解答の一例を見ていきます。

I’m gonna make some coffee.
I’m gonna go to Italy.
I’m gonna pack my bags.

全部答えられましたか?少し解答と違う箇所があったとしても大丈夫です。「I’m gonna + 動詞の原形」の型さえ使えていれば、もうしゃべり出しパターンを獲得できていると言えますよ。

そして、このフレーズは発音も重要。「アイムゴナ」ではなく、「アムゴナ」のように短く発音してみましょう。アメリカ英語ではこれが主流です。

「しゃべり出しパターン」がたっぷり!『英会話は3週間だけ続けなさい』

今回は、スピーキングに必要な3つのしゃべり出しパターンを見てきました。特に、「I wanna + 動詞の原形」や「I’m gonna + 動詞の原形」のような略語は日常会話で頻出です。「ネイティブの友達がほしい」「彼らと楽しく話したい」という方は、これらの表現はマストで覚えてくださいね!

今回紹介した3つを含め、私の著書『英会話は3週間だけ続けなさい』では、さまざまなしゃべり出しパターンを取り上げています。ぜひ活用して、もっとたくさんのしゃべり出しパターンを自分のものにしていただけたらと思います。


リノ
リノ

大阪大学文学部英米文学科卒。独学で英語を習得し、英検1 級と英語発音指導士を取得。SNSで約3万人に英語学習法を発信中。留学経験なしでも自然な英語を話せるようになるマンツーマンレッスンが好評。生徒一人一人の目標とレベルにカスタマイズされたレッスンは、受講生から「変化が手にとるようにわかる」といった声が多数寄せられている。
・ X:@leno_english

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