ちょっと気になる英単語を毎回ピックアップしてお届けします。今回取り上げるのは「beige flag」。恋愛や人間関係の話題で見かけることが増えてきたこのフレーズ、実は「red flag」(=危険サイン)や「green flag」(=OKサイン)とは少し違った、新しい感覚を表しているんです。
危険でも好印象でもない、でも気になる
SNSで「#beigeflag」というハッシュタグを目にしたことはありますか?
red flagでもgreen flagでもない。「ちょっと地味だけどなんか気になる」「悪くはないけど、ちょっと変かも?」という相手の行動や癖。それを指して使われているのがこのbeige flagという言葉です。
beige flag
この言葉が普及し始めたのは 2022 年後半〜2023年頃と言われています。TikTok では、パートナーの“ちょっと変わった習慣”をシェアする投稿に「#beigeflag」が付けられ、共感を集めるようになりました。
Dictionary.com では次のように定義されています:
Beige flag refers to a person’s strange or odd behaviors that catch someone off guard but typically don’t hurt that person’s desirability.
不思議だったり奇妙だったりする行動だが、相手の魅力を損なうほどではないという意味で使われます。
出典:beige flag | Pop Culture Dictionary, Dictionary.com
どうして“beige”なの?
「赤と緑の間」なら「yellow flag」でもよさそうなのに、なぜ「beige」?
そこには、ミーム文化ならではのユーモアが詰まっています。
- yellow flag はすでに「要注意」「やや危険」の意味で定着しており、ややネガティブ。
- 一方で beige は、「なんとも言えない地味さ」「可もなく不可もない雰囲気」を象徴する色。
つまりbeige flagは、「深刻な問題じゃないけど、“なんかちょっと変”」を愛嬌たっぷりに表現する、ゆるくて新しい感覚のことばなのです。
beige flagの使われ方
He talks to his plants every morning. Total beige flag.
(朝に植物と話す。完全にbeige flag)His beige flag is setting 10 alarms and ignoring them all.
(彼のbeige flagは10個アラームをかけて全部無視すること)
ちょっと変だけど、別に嫌いじゃない。むしろ「そういうとこ、好きかも?」とすら思えるクセ。それをシェアして、笑って、共感するのがbeige flag文化です。
日本語に訳すとしたら?
直訳すると「ベージュの旗」ですが、意味合いとしては「笑えるクセ」「やや不思議な習慣」「地味に気になる特徴」あたりが近いでしょう。
- 「クセ強だけど危なくはない」
- 「むしろ愛おしいちょっとヘンな一面」
恋愛や人間関係を語るうえで、redやgreenの“はっきりした信号”だけでなく、“ちょっと曖昧で、でも面白い”という視点を持てる言葉として、これからも広まりそうです。
SNSで「そのクセ、beige flagかも?」と思ったら、ぜひこの言葉を使ってみてください。
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